2023/09/26

快適で省エネルギーな住まいのために

スタッフブログ
快適で省エネルギーな住まいのために こんにちは!
残暑も和らいできて過ごしやすい天気になってきましたね。
少し肌寒いような澄んだ空気が心地よくて、秋は一番好きな季節です。

本社のある相馬エリアはいちじくの生産がさかんで、スーパーにもよく並びます。
先日友人がいちじくの甘露煮を作ってくれて
ヨーグルトに入れて食べるのがマイブームです。食欲の秋を満喫中です。

『省エネルギー住宅のすすめ』

さて、昨年度より新築の御施主様へは
建築士から「省エネ住宅のすすめ」というリーフレットのお渡し・ご説明を実施しております。

・省エネ性能の高い住宅を建てることのメリット
・建築する住宅がどれほどの省エネ性能を有しているのか

等をお話させていただいています。

この説明行為は新築住宅建築に際する義務として行うのですが、背景には建築主(=御施主様)に
「省エネ性能の高い住宅に住むことの経済的・健康維持的メリットを知ってもらい」
「より省エネ性能の高い住宅を建築してほしい」
という意図があります。

なぜ省エネ性能の高い住宅を建ててほしいのか?
居住者目線で言えば「天候に左右されず快適に、経済的に住まいたいから」が専らの理由です。

では「省エネルギー住宅」を推奨されるのにはどのような背景があるのでしょうか?
そもそも「省エネルギー住宅」とは?よく語られる「断熱性」「気密性」とは?
どうしたら「快適で省エネルギーな住まい」が実現できるのでしょう。

低炭素型社会の実現に向けて

『2050年カーボンニュートラル』
という言葉を耳にしたことはないですか?

カーボンニュートラルとは「温室効果ガス/CO2の排出と吸収でネットゼロにする」概念で
2020年に菅元首相が所信表明演説において、2050年までにこのカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。

これに伴い、パリ協定における日本のNDC(温室効果ガス削減目標として日本が締結国に対して行う約束)も
2030年度に、温室効果ガスを2013年度比で46%削減
に更新しています。

この目標を達成するために、どの業界も温室効果ガス/CO2の削減に奔走している状況です。

住宅・建築物分野では、全部門合計で40%のCO2削減率が求められています。(2017年時点)

住宅の省エネルギー化が推進されている理由はこの通りで
・CO2削減による温室効果ガス削減目標の達成=地球温暖化の防止
・限られたエネルギーを大切に使う
ことで低炭素型の社会を実現しようとしています。

住まいの省エネルギーは3つの視点から

住まいの省エネ化のための手法には『建築による手法』と『設備による手法』があります。
では実際にはどのように取り組めば良いのでしょうか
3つの視点から考えていきます。

①必要エネルギー量を少なくする=負荷の低減
②効率よく少ないエネルギーで賄う=設備機器の効率化+自然エネルギーの利用
③住まい方でエネルギー消費を減らす=省エネ生活の実践

このうち、③は「設備の適切な運転」や「メンテナンス」といった住まい手の実践によるものなので
計画時に建築が貢献できるのは①②の視点です。

『建築による手法』

「①負荷の低減」はエアコン等による冷暖房負荷や、給湯負荷などを低減させる手法です。
負荷が少なければエネルギー消費を元から断つための手法といえます。
『建築による手法』は「負荷を低減」するための手法であり、建築計画の中で検討します。
具体的には
・敷地に対する建物の配置や外構計画
・開口比率や外皮面積を考慮した建物計画
・躯体や開口部の断熱、日射遮蔽
等です。

当加盟店では
APW330(YKKAP) LOW-E複層ガラスアルゴンガス入樹脂サッシ
を標準仕様としていますが
APW430(YKKAP) ダブルLOW-Eトリプルガラスアルゴンガス入樹脂サッシ
へのグレードアップも可能です。

また、2022年7月よりトリプルサッシが標準仕様(一部断熱地域は複層ガラス標準)
となる新商品
「エネリートZERO」「エネリートTHERMO」
の提供も開始しております。
HEAT20 G3 の5・6・7 地域基準「Ua 値0.26」以上の性能値を有しており
高断熱住宅をお求めの御施主様におすすめの商品です。

『設備による手法』

「②エネルギーの効率的利用」は
必要となる負荷(熱量や電力量)をいかに少ないエネルギーで成果を上げるかのための手法です。
具体的には、熱効率などエネルギー使用効率の高い設備機器を用いる手法です。
『設備による手法』は
節湯型器具の採用などの「負荷を低減」するための手法と
エネルギー使用効率の高い設備機器による「エネルギー使用の効率化」のための手法の、両方があります。

高断熱・高気密住宅は暑いのか?

建築時に貢献できる住まいの省エネルギー化には2つの手法があることをお伝えしました。
ここでは『建築による手法』について少し掘り下げていきます。

高断熱・高気密住宅は夏暑い、と誤解されることが稀にあります。
これは高断熱・高気密住宅が「屋内からの熱を逃がさない」と大きく謳われていることが所以だと思うのですが
基本を守れば高断熱・高気密住宅は、冷房の効きもよく省エネになります。
その為には通風や排熱が大切です。

勿論、「屋内からの熱を逃がさない」のも間違いではありません。
過ごしやすく省エネな住まいには
高断熱化・気密化と並行して通風や排熱の計画が必要ということです。
まとめると次のようになります。

屋内から出る熱(熱損失)
【冬】断熱化・気密化により熱を逃がさない
【夏】通風・排熱により熱を逃がす

屋外から入る熱(熱取得)※日射取得による
【冬】日射取得により熱を入れる
【夏】断熱化・日射遮熱により熱を入れない

開口部や外皮の断熱/気密性能を上げると、外部からの熱を遮断し室内の暖かい(冷えた)空気を外に逃がしません。
日射取得率の高い窓を採用することで、冬は暖房に係るエネルギーを削減し
逆に太陽高度の高い夏はすだれや、軒を深くすることで日射を遮蔽し室温の上昇を抑えます。

もし植栽計画にまで手の回る時は、大きな窓に面する庭に落葉樹を植えると
夏は葉が日射を遮り、冬は日射取得の妨げになりません。

快適な住まいにはバランスの取れた計画が大切

断熱材やサッシの性能を上げることで、UA値などの性能値はある程度期待できます。
しかしいざ暮らしてみたときに、性能値は単なる指標でしかありません。

本当に暮らしやすい住まいの為には、断熱化・気密化と並行して
土地を読み、ベストな建物配置・間取り(開口部含む)を検討し、断熱材やサッシの性能が活きるような
バランスの取れた計画が大切です。
バランスの取れた計画が省エネルギーにも繋がります。

本日は「快適で省エネルギーな住まい」についてお話ししました。
すぐ冬になってしまいそうな雰囲気です。
ご自愛してお過ごしくださいね。



【参考】
令和2年度国土交通省補助事業 <改正>平成28年省エネルギー基準対応
住宅省エネルギー技術講習テキスト 基準・評価方法編
発行:一般社団法人 木を活かす建築推進委員会 こちらから閲覧できます
経済産業省資源エネルギー庁  エネルギー白書2019~2023
こちらから閲覧できます

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